設立趣旨

鈴木 万平 氏

故 鈴木万平氏(元三共株式会社(現第一三共株式会社)取締役社長・会長、元日本製薬団体連合会会長、元参議院議員)は晩年自らが糖尿病を患い、この疾病に関する研究の発展を強く望んでいた。

その遺志に基づき、未亡人 故 鈴木光氏は糖尿病に関する助成財団の設立を発起した。

糖尿病は、我が国においても近年、患者数が確実に増加しつつある疾病である一方、病型分類も依然、不確実な水準にあり、その発症機序、発症過程の解明には一層の研究が望まれている。

糖尿病及び関連分野の研究は世界各国において行われており、我が国からも優れた研究成果が数多く生み出されつつあるが、21世紀の高齢者社会を迎えるにあたって、尚一層の独創的で先端的な基礎研究、応用研究が必要である。

かかる研究に取り組むには優秀な若手研究者の育成が必須であり、国の内外の同分野に携わる研究者との意見や情報の交換、共同研究などを通じてこの研究者育成が有効に行えるものと期待される。

研究者間の国際交流は、我が国の医療技術の向上、新しい医療資源の開発をもたらし、糖尿病という数多くの人々が罹患し、生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)の破綻に悩む原因となっている疾病の予防、診断、治療の向上にもつながるものと考えられる。

そこで、糖尿病学の分野に携わる研究者の国際交流の推進を通じて若手研究者の育成助成を図ることにより、同分野の研究の一層の推進を図る「財団法人 鈴木万平糖尿病学国際交流財団(現公益財団法人 鈴木万平糖尿病財団)」を設立し、学術の振興及び人類の健康と福祉の向上発展に寄与しようとするものである。

設立月日 平成5年12月27日