第9回 鈴木万平糖尿病国内賞 受賞者
第9回 鈴木万平糖尿病国内賞 受賞者
受賞者、推薦者及び受賞理由
個人
受賞者 | 清野 裕 氏 |
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業績 |
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推薦者 | 立川 倶子 氏(日本病態栄養学会 理事) |
受賞理由 | 昭和48年に最初の患者会を発足し、昭和60年からは30年間に亘り日本糖尿病協会の活動を主導してきた。日本糖尿病療養指導士認定機構の設立を支援するとともに、補助金制度などにより地域糖尿病療養指導士組織の結成を促し、現在では全国で36団体が活動している。日本糖尿病協会に登録医制度を創設し診療や教育に関する知識の標準化を図っている。国際糖尿病連合が推奨する教育ツールの日本語版の開発及び全国展開を初めとして療養指導を行う上で有用な資材の開発に取り組んでいる。食事療法の担い手として管理栄養士を育成するため平成10年に日本病態栄養学会を創設し、糖尿病腎症の重症化予防にも貢献している。日本糖尿病協会を中心にブルーライト等のイベントを開催することにより「世界糖尿病デー」の普及に努めている。国際糖尿病連合西太平洋地区でフットケアプロジェクトやユースプログラムを立ち上げるなど国際的にも療養指導の普及に貢献している。これらの業績は本賞に値する。 |
受賞者 | 平尾 紘一 氏 |
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業績 | 糖尿病患者さんに寄り添い、医療の質の向上に発展 |
推薦者 | 戸所 文生 氏(日本糖尿病協会 理事) |
受賞理由 | 昭和40年代に患者会「糖尿病友の会」の基礎を築き、以来患者さんの気持ちに寄り添い会の発展を支援してきた。現在では「はまっこの会」や「インスリンレディの会」などが活発に活動している。また、研修用施設ヘルスエディケーション研修センターを作り、定期的に様々な教室も行っている。国際糖尿病連合総会で、発展途上国ではインスリン注射薬が高額で糖尿病の子供たちの多くが満足な治療を受けていないと聞いたことを契機に、「地球規模で糖尿病を考える会(DMハンズの会)」を設立し援助を行ってきた。神奈川県糖尿病協会においても中心的な役割を担い、セミナーなどを通して療養指導を実践してきた。医療スタッフ教育のために多数の書籍を出版するとともに神奈川県糖尿病療養指導士認定機構を設立し地域医療の向上に努めている。これらの業績は本賞に値する。 |
施設
受賞施設 | 朝日生命成人病研究所附属医院 |
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業 績 | 体系的な糖尿病療養指導体制の確立と先駆的な試みの実践 |
推薦者 | 門脇 孝 氏(日本糖尿病学会 理事長) |
受賞理由 | ジョスリン糖尿病センターをモデルとして療養支援体制を確立した施設の嚆矢であり、以来ケアに関する書籍の出版や学会等における報告を通して糖尿病療養指導の発展に多大なる影響を与えてきた。教育入院では栄養指導や療養指導などの自己管理方法、糖尿病教室ではインスリン自己注射や外食のとり方などの教育体系が多くの施設のモデルとなっている。また、平成元年にフットケア外来を開設し学会報告や講演会、書籍の出版などの啓発活動を展開してきた結果が最終的には糖尿病合併症管理料の導入に寄与している。レストラン同行や近隣レストランでの適したメニューの作成など栄養指導の面でも数々のユニークな試みを行い地域における食事療法の普及に取り組んでいる。1型キャンプや初診時療養指導においても同様である。こうした一連の活動が多数の患者さんの合併症予防とQOLの改善に寄与している。これらの業績は本賞に値する。 |